「越前海岸の水仙畑 糠の文化的景観」が国の重要文化的景観に選定されました!
最終更新日:2021年3月26日 ページ番号:03510
「越前海岸の水仙畑 糠の文化的景観」が国の重要文化的景観に選定されました!
令和3年3月26日、南越前町糠を対象区域とする「越前海岸の水仙畑 糠の文化的景観」が、「越前海岸の水仙畑 下岬の文化的景観」(福井市)、「越前海岸の水仙畑 上岬の文化的景観」(越前町)とともに福井県内では初となる重要文化的景観に選定されました。花の栽培地の文化的景観としては全国初の選定となります。
文化的景観とは
日本の多様な気候風土の中で、人々は、地域の自然と関わりながら生業を立て、生活を営み、長い年月をかけてその土地ならではの特徴的な景観を築きあげてきました。このような歴史と風土が根ざした暮らしの景観は、日本の文化を理解する上でとても大切ですが、身近であるがゆえに、その良さに気付かれることなく失われつつあります。
文化財保護法では、こうした景観を受け継ぐ土地を「文化的景観」とし、文化財の一つに位置付けています。また文化的景観の中でも、地域の特色を示す代表的なものや、多に例を見ない独特なものとして国から選定されたものが「重要文化的景観」です。
文化庁の文化的景観のページ( 新しいウィンドウが開きます)
越前海岸の水仙畑
越前海岸は日本水仙の三大群生地の一つとして知られ、栽培面積も70ヘクタールを超え全国一位を誇ります。寒風に耐えながらこの地で育つ水仙は、芯が強く、花は良く引き締まって長持ちし、香りも豊かと評され、特にお正月を彩る花として人気を博し、「越前水仙」のブランド名で全国に出荷されています。
越前水仙は、越前海岸特有の急峻な斜面地で栽培されており、厳冬の日本海を背景に凛として咲く姿は、福井の冬の風物詩の一つとなってます。またその景観は、越前海岸の豊かな歴史・風土に根ざした人々の暮らしと密接に結びつきながら築き上げられてきた、福井を代表する文化的景観です。
今回は福井市(下岬地区)、越前町(上岬地区)、南越前町(糠地区)の3地区が、県内初となる重要文化的景観に選定されました。
糠の文化的景観
糠地区は、越前海岸の南部に位置します。海岸線に沿う断層を境に隆起した直線的な断層崖の斜面地に広がる水仙畑が特徴です。山林が大部分を占め田畑が少ないことから、漁業や林業、養蚕などのほか海が荒れる冬の時期には杜氏の出稼ぎにでるなど、いくつもの生業を合わせながら生活が営まれてきました。水仙栽培は、冬の副業の一つとして自生していた水仙を摘花・販売したことにはじまり、戦後になって他の副業が衰退していくなか斜面の畑や棚田に栽培地を広げていき、地域の特産品として発展していきました。
そうした水仙畑とともに、集落内に残る社寺や杜氏の碑、滝などを糠地区における人々の暮らしと歴史を理解する上で重要なものとして、保護の対象としています。
越前海岸の水仙畑 糠の文化的景観 保存活用計画
南越前町では糠の文化的景観を将来にわたって継承していくため、令和元年度に「越前海岸の水仙畑 糠の文化的景観 保存活用計画」を策定しています。今後は保存活用計画をもとに、地域住民と行政の協働により、豊かな自然や風土、水仙畑を活かした地域づくりを推進していきます。
- 保存活用計画(全ページ・低解像度)(PDF形式 2,796キロバイト)
- 保存活用計画(1章~7章)(PDF形式 4,611キロバイト)
- 保存活用計画(個表・参考資料)(PDF形式 8,145キロバイト)
越前海岸の水仙畑 文化的景観保存調査報告書
文化的計画の本質的な価値を評価し保存のための措置を検討するため、平成29年度から30年度にかけ福井県と福井市、越前町、南越前町が協力して調査を実施しました。その成果は、福井県から「越前海岸の水仙畑 文化的景観保存調査報告書」として刊行されています。
- 福井県の文化的景観のページ( 新しいウィンドウが開きます)
- 福井市の文化的景観のページ( 新しいウィンドウが開きます)
- 越前町の文化的景観のページ( 新しいウィンドウが開きます)
関連情報
福井ふるさと百景(新しいウィンドウが開きます)
奈良文化財研究所 景観研究室(新しいウィンドウが開きます)
添付ファイルのダウンロード
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保存活用計画(個表・参考資料)(PDF形式 8,145キロバイト)
お問い合わせ先
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電話番号:0778-47-8005 ファックス:0778-47-7010
メール:kyouiku@town.minamiechizen.lg.jp(メールフォームからもお問い合わせいただけます)
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